ビーダマンのパーツをレジンキャストで複製する

先日バンガードフェニックスを中古で購入したのですが、一部パーツが不足していました。
バスターキャノンモードのために、なくてはならないパーツだったので、もう1機保有しているフェニックスからパーツを拝借して不足パーツを複製してみました。

教科書

基本的にこの本に載ってる手順を見ながら作業を進めていきます。
自分はこれまでレジンキャストの経験はありませんでしたが、この本を読めばすんなり作業できました。おすすめです。

パーツの配置決め

複製したいパーツを並べて型の全体サイズなど確認していきます。
気泡防止のためにパーツの角を上部に持ってくる配置を意識します。この辺のコツが本に載っているので読んでおいてよかったです。

粘土埋め

型の粘土は「ほいく粘土」を使います。本でおすすめされていた粘土です。
幼稚園の時から、油粘土のにおいが嫌いだったのですがこの粘土はキツイにおいがしなかったので良かったです。

めん棒などでこねた粘土をある程度平らに伸ばし、その上に型枠を置いてスパチュラなどのヘラで枠のサイズに粘土をカットします。

枠のブロックはクレオスの型取りブロックを使っています。

粘土の土台ができたら、そこにパーツを埋め込んでいきます。
シリコン型は表裏2つを作るので、その境目がパーティングラインになります。パーツの目立たない位置や加工しやすい位置にパーティングラインを持ってくることを意識します。

パーツが埋まったらレジンが通る道を作っていきます。
今回はストローと竹串で道を作りました。

シリコン流し

定番のWAVEのシリコンを使います。

女房から教わったのですが、大口の缶から液体を注ぐときは養生テープで疑似注ぎ口を作ってやると液ダレが減って便利だそうです。

注ぎ込む型の体積を測って、それをグラムに置き換えるといい感じに分量がわかります。

準備ができたら、気泡防止のために筆でパーツに少量のシリコンを塗っていきます。
筆は使い捨てすることになるので、安いものを使うのがよいです。

ここまでできたらシリコンをゆっくり全量流していきます。

このあと半日ほど硬化を待ち、粘土を取り除いてシリコンバリアーを塗った後
もう片面も同じようにシリコンで埋めていきます。(写真撮り忘れ)

型の完成

無事にシリコンが固まれば完成です。

できた型をチェックしてシリコンが流れなさそうな箇所をカッターなどで修正していきます。
修正した結果がこちら↓。一部の通路が行き止まりになってたので、切ってレジンが通るようにしてます。

レジン注入

シリコン型をガッチリ噛み合わせるために、添え木の上から太いゴムで締めます。
あまりにも強く締めすぎるとシリコンが歪むのでほどほどのパワーで。

2液性のレジンを混ぜ合わせて、急いで注いでいきます。
入口と出口になる部分は、火口っぽい穴にしておくとレジンが溢れにくくてよいです。

今回使ったのはウェーブのレジンです。缶にプラスチックの注ぎ口が付いてて使いやすい。
シリコンと違って2液を1:1で混合するので、1液あたりの分量を半分にすることに注意です。

注ぎ終わるとこんな感じ。
硬化熱がすごくて、プラスチックカップだと熱で変形してしまうので紙コップを使うとよいです。

今回は100gほどレジンを作ったのですが、実際に使ったのは30gほどで大半を余らせてしまいました。もったいない...
シリコンと違って事前の予測がしにくいので、この辺は経験ですね。

開封

1時間ほどスプラトゥーンをしてから型をバラします。いちばん楽しい作業ですね。
無事に固まってそうです。

ランナー部分やバリを変に折ってパーツを傷つけないように取り外しています。

余分なレジンを切り取って完成。 大きな欠損はなく、ヤスリとパテで手直しすれば問題なく使えそうです。よかった。

まとめ

足りないパーツを複製してみました。
型取りはやり直しがきかず神経を使う作業なんですが、一度作ってしまえば型が生きてるうちは量産し放題なので便利ですね。

完成形もまるでプラモデルのランナーみたいな状態で出てくるので、型を開けるときはなんとも言えない高揚感があります。

今回の反省は、バスターキャノンアームの先端の左右両面から中央に向かって凹部があるパーツの向きで
凹部を表裏の型それぞれに分割して配置すればよかったものを、片方の型に両方とも配置してしまったせいで
複製したレジンパーツを取り外すときに凹部を形成するシリコンをぐにゃっと曲げて取り外す必要がでてしまいました。
(ちょうど写真の右上に位置するパーツです)

この辺は型の寿命を減らすことになるので、次回以降は配置に気をつけたいです。

今回はパーツの複製でしたが、次回以降はパーツの処理+塗装、本体への組み込みをやっていきます。