ISUCON6 3万点台で予選敗退

会社の同僚と一緒に「尿酸値E」としてISUCON6出ました。
Ruby実装を選んで、最終的に「32660」というスコアで予選敗退。今年こそは本戦出るぞと意気込んでいたのでとても悔しい。

事前準備

前回出場時に、序盤の解析系作業で手こずったため
今回はかなり念入りに解析ツールの準備を行っていました。

事前に立てていた作戦

  • 午前
    • アプリケーションをサーバー上で動かしてベンチマーク流す
    • 同様にローカルで動かす
    • コマンド一発でデプロイできるスクリプトを置く
    • kataribe, pt-query-digest, stack-profなどで各種解析データを揃える
    • 解析データを元に作戦を立てて、各自作業していく
  • 午後
    • まずはベタにまずいクエリをつぶす (index効いてない, n+1)
    • 同様にミドルウェアもチューニングする (普段の業務で使っているnginx, unicorn, MySQL, sysctl.confを用意)
    • ↑やりきってからキャッシュ戦略考えよう

今回は午後の作戦を事前に話してしまったことで、キャッシュ戦略への切り替えが遅くなったのが敗因ぽい。
htmlifyボトルネックだということに午前の段階で気づけていたものの、ロジック改善を頑張ってしまい
結果スコアが伸びずキャッシュに切り替える時間をロスした。

当日タイムライン

9:30

無事に集合。前回に引き続き、会社のオフィスで作業させてもらうことに。
普段なれてる環境で作業するのが1番でした。

10:00

Azureにデプロイ。
最初なぜかインスタンス起動でエラーが出て、30分ほどリソースグループごと作り直したりしてた。

  • とりあえず1度ベンチマークを流す
  • 「isudaってなんだ? 増田か!!」
  • 「メモリ7GB近くあって結構いろいろのせられそうだね」
  • nginx.conf見て「isudaとisutarがマイクロサービスっぽくなってる」
  • githubにコードを上げておく
  • dumpを取る
  • ローカルで動かす

最初のインスタンス起動トラブルで焦ったものの、アプリケーションが動き出してからは比較的スムーズにいった。
この時点では作戦通り、まだアプリケーションを読み始めていない。

11:00

事前に準備をしていた解析ツールを入れて導入検証を進める

この辺の作業は

ISUCON予選突破を支えたオペレーション技術 - ゆううきブログ

ゆううきさんのブログを参考に用意していた。
特にデプロイスクリプトミドルウェアごと再起動するあたりは、忘れがちなので用意しておいてよかったと思う。

作戦会議の結果、特に事前に話していた作戦とは差分なく

みたいな配分で作業していくことになった。
ここまでは予定通り。

12:00 - 15:00

各自の改善を入れて少しずつスコアが上がる。しかしこの時間帯はスコアが1万にものらない。 以下のようなことを試した。

  • nginx -> unicornunixドメインソケット化
  • staticなファイルをnginxで返す
  • unicornのworkerを増やす 5 -> 10程度
  • istarをisudaに統合
  • MySQLにインデックス追加
  • keyword_pattern, htmlifyのロジック改善
  • ispamは解析始めると時間がかかりそうなのでいったん放置

ロジック改善以外はそこそこ効果があった。 正規表現部分だけどうしようもなくて、徐々にキャッシュの方に話がいきはじめる。

15:00 - 18:00

15:00すぎから、少し作業を止めて話し合い、キャッシュ導入を検討しはじめる。

最初は htmlifyまるごとredisにキャッシュ。たしかこれでスコアが1万を超えた。

そこからまた少しスコアが伸び悩み、再度ロジック改善に走る。
その間に htmlifyの処理を細分化し、さらに細かくキャッシュしていく。これでスコアが2万を超える。

また17:00の時点で一度インスタンスごと再起動してベンチマークが走りきるか確認。

キャッシュを進めていくと今度はまたstaticなファイルを返すのに詰まりはじめたり
ファイルディスクリプタを使い切ったりしたのでカーネルチューニング。

最終的に終了直前に keyword_patternの結果をredisにキャッシュしたあたりで3万オーバーのスコアが出て終了。

終了後

近所のすしざんまいに行って反省会

個人的には

  • キャッシュ戦略の引き出しが足りなかった
  • 正規表現周辺のロジック改善にこだわりすぎた
  • /initializeの5秒を使えず

あたりに後悔が残ってます。

今年けっこう気合い入ってただけに悔しい。本戦出場の壁高い。

しかしISUCON楽しい。出題チームの方々もおつかれさまでした。